用語集

身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人になろうとする者と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることが出来ます(刑事訴訟法39条1項)。

さらに、勾留されている被告人は、上記以外の者とも、法令の範囲内で、接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができます(刑事訴訟法80条)。

ただし、裁判所は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときは、検察官の請求により又は職権で、勾留されている被告人と第39条第1項に規定する者以外の者との接見を禁じ、又はこれと授受すべき書類その他の物を検閲し、その授受を禁じ、若しくはこれを差し押えることができます(刑事訴訟法81条)。いわゆる接見禁止決定です。

このように弁護士は、逮捕等により身柄の拘束を受けている被疑者、被告人と接見をすることが出来ます。ご身内の方や知人が逮捕等されて連絡が取れない場合には、お気軽に当職までご相談下さい。

裁判上の離婚の原因として、民法には、下記の事由が規定されています(民法第770条第1項)。

1 配偶者に不貞な行為があったとき。

2 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

3 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

4 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

5 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、長期間の別居や暴力など、婚姻関係が破綻しているような事例が含まれます。

ただし、裁判所は、上記1から4の事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができるものとされています(民法第770条第2項)。

調停前置主義とは、家事調停事項(家事事件手続法第244条)について、人事訴訟や民事訴訟で訴えを提起しようとする者は、まず事前に家庭裁判所に家事調停の申し立てをしなければならないことをいいます(家事事件手続法第257条第1項)。当事者間で、話し合いによる解決の努力をした上でないと、判決を得ることはできないとの趣旨です。

特に問題となることが多いのは、離婚事件です。離婚事件においては、この調停前置主義から、訴えを提起する前に、家庭裁判所において離婚調停を経る必要があります。

家事調停の申し立てをすることなく訴えを提起した場合には、裁判所は、職権で事件を家事調停に付さなければらならないとされています(家事事件手続法第257条第2項本文)。ただし、例外として、裁判所が事件を調停に付することが相当でないと判断された場合には、この限りではありません(家事事件手続法第257条第2項但書)。

遺留分減殺請求権とは、遺留分を侵害された者が、贈与又は遺贈を受けた者に対し、遺留分が侵害されている限度で、贈与又は遺贈された物件の返還を請求することができる権利です。

遺留分減殺の請求は、相手方に対する意思表示をもってすれば足りますが、立証の観点から、内容証明郵便により意思表示を行う方が無難でしょう。

遺留分減殺の意思表示は、相続開始及び減殺すべき贈与又は遺贈のあったことを知ったときから1年以内にしないときは、遺留分減殺請求権が消滅時効にかかり、権利がなくなり、請求することができなくなります(民法第1042条)。また、相続開始のときから10年を経過したときも、遺留分減殺請求権を行使できなくなります。

遺留分減殺請求権を有する者は、代襲相続人を含む子供、直系尊属、配偶者です(民法第1028条)。被相続人の兄弟姉妹には遺留分減殺請求権はありません。

一定の範囲の相続人には、被相続人の財産の一定の部分に特に強い相続権が認められており、被相続人がこの部分を侵害する生前贈与や遺言をした場合、これらの範囲の相続人は、裁判によって侵害分を取り返すことができます。被相続人の財産のうち、このような権利によって支配されている部分を遺留分といいます。また、この権利を有する相続人を遺留分権利者といいます。

 通常逮捕とは、あらかじめ検察官又は司法警察職員が、被疑者が犯罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときに裁判官から逮捕状の発布を受けた上で行われる逮捕です。

 緊急逮捕とは、長期3年以上の懲役、禁固にあたる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、緊急を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときに、理由を告げて被疑者を逮捕することができる手続きをいいます。緊急逮捕の場合でも、逮捕後に直ちに裁判官の逮捕状を求める手続きをする必要があり、逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならないことになっています(刑事訴訟法210条1項)。

 現行犯逮捕とは、警察官に限らず、私人でも犯罪を現認した場合や犯罪が行われてから間がないと明らかに認められる場合にできる逮捕手続きです。私人により現行犯逮捕がなされた場合には、逮捕後に検察官又は司法警察職員に被疑者の身柄を引き渡すことになっています(刑事訴訟法212条、213条、214条)。
逮捕された場合でも、警察官が身柄拘束の必要がないと判断した場合には、直ちに釈放しなければなりません。

 検察官から裁判官に勾留請求がなされると、裁判官は勾留質問における被疑者の陳述も考慮して勾留の理由があり、必要性もあると判断した場合には勾留決定をすることになります。実務においてはほとんどの場合に勾留決定がなされています。
 勾留期間は原則として10日間です(刑事訴訟法208条1項)。勾留期間は勾留状の請求日を含んで算入されます。
 最初の勾留期間内に検察官が起訴、不起訴の処分の結論を出せない場合には、検察官はさらに最長で10日間の勾留延長請求をして裁判所がその可否を判断します(刑事訴訟法208条2項)。

 逮捕前置主義とは、被疑者の勾留請求をするには、同一事実について、被疑者が逮捕されていることを必要とする原則です。逮捕を経ないで、いきなり勾留請求することは許されません。被疑者の身柄拘束を慎重にして、被疑者の人権の保障を図る趣旨です。
 なお、逮捕、勾留の効力は、逮捕状、勾留状に記載されている犯罪事実に及び、それ以外の事実には及びません(事件単位の原則)。

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